筋肉を緩めるだけでは足りない?慢性痛を改善するための大切な考え方
こんにちは。愛知県春日井市でハヤト整体院を運営しているハヤトです。 本日も「慢性痛の改善のヒント」をお伝えしていこうと思います。
今回のテーマは「体を緩めればそれでいいのか?」という、筋肉と痛みにまつわる誤解についてです。整体やストレッチに通っている方、セルフケアで体をほぐしている方にこそ知っておいてほしい考え方になります。
よくある質問:「○○を緩めれば痛みは取れますか?」
施術の現場では、
- 「この筋肉を緩めれば肩こりは改善しますか?」
- 「ストレッチで可動域は広がりますか?」
といったご質問を多くいただきます。
一見、筋肉が硬いから不調が出ている。だから緩めれば改善する、という理屈は正しく感じるかもしれません。実際に昔のぼくもそう考えていました。
ですが、これは少し片寄った見方なんです。
筋肉の本来の役割と「バランス」の重要性
筋肉には「伸びる」と「縮む」という二つの機能があります。
理想的な筋肉とは、必要なときにしっかり伸びて、必要なときにしっかり縮むもの。つまり、ただ“柔らかいだけ”ではダメなんです。
例えるなら、3人で重い荷物を持ち上げていたとしましょう。 3人とも均等に支えていたら問題ありません。
でも、1人が休んでしまったら? 残りの2人がいつも以上に頑張らなくてはいけません。 さらにもう1人が休めば、1人で全てを支えることに……
これがまさに、筋肉のアンバランス状態です。 ある筋肉を緩めすぎることで、別の筋肉が過剰に働き、痛みやこりの原因になることがあるのです。
緩めるだけでなく「使う」ことが大切
「硬いからほぐす」だけではなく、「使われていない筋肉を目覚めさせる」ことも大切です。
実際、
- 力こぶ(上腕二頭筋)は意識的に縮めたり、緩めたりできますよね?
では、お尻の筋肉やお腹の筋肉を自分の意志で縮められますか? これが難しい人は、使えていない証拠。
本来、筋肉は伸びたり縮んだりを繰り返して使われることで、健康な状態を維持できます。
「ほぐすだけ」の落とし穴
慢性的な肩こり・腰痛の方の中には、
- 「マッサージに通ってもすぐ戻ってしまう」
- 「ストレッチしても一時的にしか良くならない」
というお悩みを抱えている方も多いはずです。
これも、筋肉のバランスの乱れが原因で、一部の筋肉に負担が集中しているから。 その状態で「さらに緩める」ことだけを続けると、逆にバランスが崩れて不調が続くことも……
筋肉を「使える体」にしていこう
改善のために大切なのは、以下の2つ:
- 使われていない筋肉にスイッチを入れる(=電源を入れる)
- 働きすぎている筋肉の負担を減らす(=自然と緩む)
その結果、体全体がバランスよく働けるようになります。
「なんか痛いからほぐす」ではなく、 「なぜその筋肉が硬くなったのか?」 「他に働いていない筋肉はないか?」
こういった視点が、根本的な改善に繋がります。
まとめ
- 筋肉は「伸びる」「縮む」両方ができて健康。
- 緩めすぎると、別の筋肉が頑張りすぎて不調に。
- 働いていない筋肉にスイッチを入れることも重要。
- 痛みを改善するには、筋肉の「バランス」が鍵。
体を整えるには、緩めるだけでなく「使える体づくり」が欠かせません。
今回は少し専門的な話になりましたが、慢性痛や違和感がなかなか取れないという方は、ぜひ「筋肉を使えているか?」という視点も持ってみてくださいね。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。