骨盤は「整える」より、動かせることが大切
「骨盤が歪んでいますね」
「骨盤が開いていますね」
そんな言葉を聞いたことがある方もいると思います。
骨盤というと、

歪んでいるのかな?
正しい位置に戻した方がいいのかな?
と気になりやすい場所です。
でも、ぼくが体を見るときに大切にしているのは、
骨盤を一つの正しい位置に固定することではありません。
それよりも、
動かしたいときに、必要な方向へ動かせること。
こちらを大切にしています。
難しい話を全部覚える必要はありません。
この記事では、
骨盤ってどこ?
どう動くの?
体のほかの場所とどうつながっているの?
結局、何を気にすればいいの?
このあたりがなんとなく分かれば十分です。
① そもそも骨盤って何?
まず、自分の骨盤がどこにあるか分かりますか?
実際にお客さんへ聞いてみると、骨盤ではなく股関節あたりを触る方も結構います。
それくらい、名前は知っていても
「骨盤って実際どこ?」
という方は多いです。
自分の骨盤を触ってみよう
両手をおへそのあたりに置いてみてください。
そこから手を左右へ動かして、少し下へずらしていくと、硬い骨の出っ張りに触れます。
そこも骨盤の一部です。
骨盤は、お腹の下あたりにある大きな骨のまとまりで、背骨と左右の脚の間にあります。
簡単にいうと、
上半身と下半身をつないでいる、体の土台のような場所
です。
骨盤は一つの骨だけでできているわけではありません。
左右の大きな骨と、その真ん中にある骨など、いくつかの骨が組み合わさってできています。
ただ、骨の名前を全部覚える必要はありません。
これだけ覚えておけばOK
骨盤は、背骨と脚の間にある「体の土台」。
まずはこれだけで十分です。

② 骨盤はどう動く?

骨盤って動くんですか?
と聞かれることがあります。
骨盤の骨同士が、大きくグラグラ動くわけではありません。
ここでいう「骨盤が動く」というのは、
体を動かしたときに、骨盤全体の位置や傾きが変わる
という意味です。
代表的なのが、前と後ろへの動きです。
前に傾く「前傾」
骨盤が前へ傾く動きです。
骨盤が前に傾くと、腰も反る方向へ動きやすくなります。
後ろに傾く「後傾」
反対に、骨盤が後ろへ傾く動きです。
こちらは腰や背中が丸まる方向へ動きやすくなります。

さらに骨盤は、
- 右や左へ傾く
- 体重移動に合わせて位置が変わる
- 体をひねる動きに合わせて向きが変わる
といった動きもしています。
たとえば歩くときもそうです。
右脚と左脚を交互に出すとき、脚だけが動いているわけではありません。
骨盤も少しずつ動きながら、全身で歩いています。
だから、
前傾だから悪い。
後傾だから悪い。
左右差があるから悪い。
と単純には考えません。
大切なのは、
前にも後ろにも、右にも左にも、動かしたいときに切り替えられること
です。
これだけ覚えておけばOK
骨盤は一つの形に固定するものではなく、前後・左右・ねじれながら動いている。
③ 骨盤は「ひとり」で動いているわけではありません
ここまでは、骨盤そのものの基本的な話でした。
ここからは、ハヤト整体院でぼくが体を見るときの考え方です。
骨盤だけを取り出して体を見ることはできません。
骨盤の横には股関節があります。
上には背骨があります。
その周りには、お腹やお尻などの筋肉があります。
さらにその下には、脚や足があります。
つまり、
骨盤が動けば、まわりの体も変わる。
まわりの体が変われば、骨盤も変わる。
そんな関係があります。

股関節との関係
たとえば椅子に座るとき。
股関節を曲げながら、骨盤や上半身も一緒に動きます。
骨盤と股関節は、別々ではなく一緒に働いています。
なので、骨盤を見るときは股関節の動きも確認します。
お腹との関係
お腹まわりの筋肉の中には、骨盤につながっているものがあります。
そのため、骨盤の位置が変われば、お腹の使いやすさも変わることがあります。
たとえば、極端に腰を反った状態と、少し力を抜いた状態。
同じようにお腹へ力を入れようとしても、感覚が違うことがあります。
だから骨盤を見るときには、腹筋を鍛えるかどうかだけではなく、
お腹をどう使えているか
も一緒に確認します。
背骨との関係
骨盤の上には背骨があります。
骨盤を前後に動かしてみると、腰や背中の形も一緒に変わります。
イメージとしては、積み木です。
一番下の積み木を傾けたら、その上に積んであるものの位置も変わりますよね。
骨盤と背骨も、完全に別々ではなく一緒に動いています。
足元との関係
反対に、足元から骨盤へ影響することもあります。
実際に立って、片方の足先だけ少し外へ向けてみてください。
そのまま体の向きや骨盤の位置を感じてみると、少し変わるのが分かると思います。
足の向きや、どこに体重を乗せるかが変われば、その上にある骨盤の位置も変わります。
つまり、
骨盤だけを触れば全部が決まるわけではありません。
体は全身でバランスを取っています。
詳しくはこちら
これだけ覚えておけばOK
骨盤が動くと、まわりも動く。
まわりが動くと、骨盤も動く。
これが分かれば十分です。
④ では、骨盤をどう見ればいい?
ここまで読むと、

じゃあ骨盤の正しい位置ってどこなの?
と思うかもしれません。
ただ、ぼくは
一つの正しい位置にずっと固定すること
が目的ではないと考えています。
立っているとき。
座っているとき。
歩いているとき。
しゃがむとき。
体はずっと動いています。
だから必要な骨盤の位置も、場面によって変わります。

大切なのは、
正しい形にすることより、必要なときに必要な方向へ切り替えられること
です。
「骨盤矯正」が悪いわけではありません
骨盤矯正そのものを否定したいわけではありません。
実際に「骨盤を整えたい」と来られる方もいます。
ただ、お客さんに骨盤の模型を渡して

どんな状態になったら整ったと思いますか?
と聞いてみると、イメージは人によってかなり違います。
前後の傾きが気になる人。
左右差が気になる人。
姿勢を変えたい人。
体型が気になる人。
つまり「骨盤を整えたい」といっても、ゴールは一人ひとり違います。
だからまず、
何が気になっていて、どうなりたいのか
を整理することが大切です。
そして、施術で一時的に骨盤まわりが動きやすくなっても、普段の立ち方や歩き方が同じなら、また同じ使い方へ戻ることもあります。
だから、
整えたら終わりではなく、そのあと自分で使えるか
まで見ていきます。
自分で見るなら「クセ」に気づくだけでもOK
自分で難しい検査をする必要はありません。
まず普段の生活で、
- いつも右脚ばかりに体重を乗せていないか
- いつも腰を反って立っていないか
- 座るとすぐ背中が丸くならないか
- 骨盤を前後に動かしてみて、動かしにくい方向がないか

そんなところに気づいてみてください。

あ、自分はいつも右に乗っているな
後ろには動くけど、前には動かしにくいな
それだけでも、自分の体を知るヒントになります。
これだけ覚えておけばOK
正しい形かどうかより、「どんなクセがあって、動かしたいときに動けるか」を見る。
ハヤト整体院では、骨盤だけを見ません
ハヤト整体院でも、骨盤の位置や動きは確認します。
ただ、骨盤だけを見るわけではありません。
股関節。
お腹・腹圧。
背骨。
足元。
姿勢や実際の動き。
こうしたものを一緒に見ていきます。
そして施術をしたあとには、もう一度動いてもらいます。

さっきより動きやすい
ここはまだ動かしにくい
そんな変化を確認しながら、
今の体に何が必要なのか
を整理していきます。
ぼくが目指しているのは、
骨盤を完璧な形にすることではありません。
自分の体が今どんな状態なのかを知り、
必要なときに必要な動きへ切り替えられる状態をつくっていくことです。
まとめ|骨盤は「歪み」だけで考えなくていい
骨盤について、細かい名前や動きを全部覚える必要はありません。
まず知ってほしいのは、
骨盤は体の土台にあり、股関節・お腹・背骨・足元などと一緒に動いている
ということです。
そして、
一つの正しい位置へ固定するより、動かしたいときに動かせること。
前にも後ろにも。
右にも左にも。
必要に応じて切り替えられる。
ぼくは、そんな状態の方が大切だと考えています。
「自分の骨盤、歪んでいるのかな?」
と心配するだけではなく、
今どんな姿勢なんだろう。
どちらに体重を乗せやすいんだろう。
前にも後ろにも動かせるかな。
そんなふうに、自分の体を少し見てみてください。
まず現在地を知る。
そこから、
「ここから何を見直していけばいいのか」
が見えてきます。
相談を考えている方へ


