背すじを伸ばすと背中がピキッとするのはなぜ?「まっすぐ」が正解ではない背骨の見方

姿勢を良くしようと背すじを伸ばしたら、背中がピキッとしたんです。
デスクワークやスマートフォンを使ったあと、胸を張って伸びをした瞬間に、背中がピキッとした。普段から背すじを伸ばしているのに、背中が張る。これは、院でよく受ける相談です。
先に、ぼくの考えをお伝えします。
背中は、まっすぐな一本線が正解ではありません。
背骨にはもともとカーブがあります。姿勢を意識して背中を伸ばし続けている方では、背中の丸みが少なくなり、動かしにくくなっていることがあります。
だからといって、丸い姿勢を保てばよいという話ではありません。目指すのは、背中を丸めることも、元の位置へ戻すことも、反ることもできる状態です。
この記事では、
- 背中がまっすぐではない理由
- 背すじを伸ばしたときにピキッとする一つの例
- 「フラットバック」という呼び名
- 自宅で確かめられること
- ハヤト整体院で背中の何を見ているか
を順番に紹介します。
背中は、まっすぐが正解ではありません
「背中は伸ばすもの」「姿勢はまっすぐな方がよい」というイメージを持っている方は多いと思います。
実際の背骨を横から見ると、一本の棒のようにはなっていません。腰は少し反り、背中には少し後ろへの丸みがあります。
院にある等身大の骨模型を見てもらうと、よくこのように言われます。

本当だ。背中は丸いし、腰は反っているんですね。
カーブの大きさは一人ずつ違います。ここで知ってほしいのは、まっすぐに見える形へ近づけることが、背骨の目標ではないということです。

背骨の形や、丸める・反る・ねじる・横へ倒す動きについては、次の記事で詳しく紹介しています。
詳しくはこちら
背すじを伸ばすと、ピキッとする理由

背中は、伸ばした方がいいと思っていました。
ぼくが背中のピキッとする方や、普段から背中が痛い方の背骨をなぞると、デコボコが少なく、スッとまっすぐ下へ落ちている方が多いです。
その方に普段の姿勢を聞くと、背すじを伸ばすことを強く意識していると話されます。姿勢を意識するほど腰を大きく反らせたり、背中を伸ばし続けたりして、背中のカーブが少なくなっています。
その状態でデスクワークやスマートフォンの操作が続き、急に胸を伸ばしたとします。ぼくは一つの例として、縮まっていた筋肉が急に伸ばされ、体がびっくりするように縮む反応が出たときに、ピキッと感じることがあると説明しています。
伸ばせば伸ばすほどよいのではなく、同じ形で固め続けないことが大切です。

背中のカーブが少ない状態には、呼び名があります
この記事では、背中の丸みが少なく、平らに見える立ち方を、院で使っている呼び名に合わせて「フラットバック」と書きます。医学的な診断名として分類するための言葉ではありません。
院で見てきた中では、姿勢をよく意識している方、力仕事をされる方、お腹に力が入りにくい方、股関節を動かすのが苦手な方に、この見え方が多いです。
猫背の記事では、背すじを伸ばしても戻る、腰や肩へ力が集まるという場面を扱いました。この記事で扱っているのは、その反対に、背すじを伸ばす意識が強く、背中の丸みが少なくなっている場面です。
また、ぼくが見ていると、骨盤が前へ出た立ち方から、姿勢を意識するうちに背中がまっすぐになっていく方もいます。立ち方には複数の見え方が重なるため、呼び名だけで分けず、背骨を丸めたり反ったりできるかを見ます。
骨盤が前へ出る立ち方については、次の記事で紹介しています。
詳しくはこちら
今日から確かめられること
自宅では、二つのことを確かめてみてください。
背骨のシルエットを知る
まず、背骨を横から見た図や骨模型の写真を見ます。骨の名前を覚える必要はありません。腰は少し反り、背中には少し丸みがあるというシルエットを知るだけで十分です。
家族に頼める場合は、背骨を首の下から腰まで、上から下へ軽くなぞってもらいます。デコボコがあるか、背中の真ん中に丸みがあるかを聞いてみてください。強く押したり、形の良し悪しを判定したりするための確認ではありません。
背中を丸めて、元の位置へ戻せるかを見る
次に、痛みのない範囲で、背中をゆっくり丸めます。そのあと、息を止めずに元の位置へ戻します。
丸めたときに、首や腰だけが動いていないか。背中の真ん中にも丸みが出るか。元へ戻すときに、勢いよく胸を張ったり、腰だけを反らせたりしていないかを感じます。
これは、背中を丸めた姿勢で過ごすための動きではありません。
丸めることもできる。元へ戻すこともできる。その切り替えを確かめます。
ハヤト整体院では、背中の何を見るの?
春日井市のハヤト整体院では、最初に、背中が平らに見えることが気になるのか、背中や腰のつらさがあるのかを聞きます。
そのうえで、背骨を上から下までなぞり、背中の丸みと、丸める・反る動きを確認します。骨模型も実際に触ってもらい、本人の背骨と比べながら説明します。

本来、背中には丸みがあります。背骨がまっすぐになっていると、縦に走っている筋肉がずっと伸ばされたままになり、つらさが出やすくなります。
ぼくが見ていると、背中のコンディションを整え、背骨を動かしておくことで、ピキッとする感じが減る方が多いです。
一方で、フラットバックの方は、施術の前後で変化を見せるのが正直難しいです。大きな見た目の変化や数字を約束するのではなく、背骨をなぞりながら「ここに丸みをつけていきますよ」と伝えると、目指している方向を分かってもらえることがあります。
丸みをつけるとは、猫背の形で固めることではありません。まっすぐな背中を保つのでも、丸い背中を保つのでもなく、必要に応じて丸める・反るを切り替えられる状態を目指します。
まとめ
- 背骨は一本の棒ではなく、腰は少し反り、背中には少し丸みがあります
- 背すじを伸ばす意識が強い方では、背中のカーブが少なくなっている場合があります
- 一つの例は、同じ姿勢が続いたあとに急に胸を伸ばし、背中がピキッとする流れです
- 背中の丸みが少なく平らに見える立ち方を、この記事ではフラットバックと呼んでいます
- まずは背骨のシルエットを知り、背中を丸めて元へ戻せるかを確かめます
- 丸めた姿勢を保つのではなく、丸める・反るを切り替えられることを目指します
背すじを伸ばしたときに背中がピキッとする方は、さらに強く伸ばす前に、自分の背骨のシルエットと、背中を丸めて戻す動きを確かめてみてください。
次に読む1本
